このシリーズもよく続くなと自ら驚いている中堅営業マンM夫です😯
今回は、爽やかなエリート営業マンHくんに、オバサン体質のメンヘラ新人OLのB子が、残念だけど世間に残るべくして残ってしまう物件について教えてもらいました。
皆さんのお役に立つかもしれないし、立たないかもしれないけど、楽しんでください。では第7回スタート!😊
「マンション仲介の営業日記」~現場から見た不動産投資の裏話~ シーズン1
先輩ぃ〜。レインズに出てない美味しい物件の紹介してくれよって言われたんですけど、そんなのあるんですかぁ。
おまえには教えない。授業料のツケが溜まってるからな。
ケチ〜。あ。Hさんおかえりなさ〜い。今日も素敵ですね。うふ🤗
あ。。。ありがとう。
B子さんの今日の服もステキですね。。。
さてコピーしなきゃなと。
あ。ワタシしますから!代わりに教えてほしいなぁ〜なんて。
B子ムカつく。態度が720度ちがう。
ボクでお役に立てるなら、聞いてください。
お客さんに、業者でやりとりしてるレインズに出てこない美味しい物件ないの?って聞かれちゃって、そんな美味しいのあるんですか?
うん。あるよ。
げげ!そんなあっさり。。
不動産仲介業者のシゴトって、一般的に実際に住むヒトのためのマンション(実住とか実需と呼ぶ)仲介のイメージが強いかもしれないけど、それだけじゃないよね。
一棟マンションやタワマンの収益物件をメインで取り扱っているところもあるんだ。
そうなんだ😯
こうした業者の場合、物あげ業者(売主から売却物件を預かっている不動産会社)から「この物件どうですか?」って話がメールとかでくるんだよね。
買主を探すために取引実績のある不動産会社へ売却の連絡をメールを流すというのがルーチンになってる。
お。物あげ業者!
それ、第1回で教わりました。
物あげ業者からどうですか?ってメールがくる売却物件ってのは、まだ一般の不動産市場に情報が出回っていない状態だから、不動産業者同士で内々に取引が完了することも多いんだよね。
たとえば購入したマンション用地の上に一棟収益物件を新築する建築会社とか、中古アパートをリノベーションして賃貸運用している不動産会社とか色んな買ってくれる法人の候補があるわけ。
なるほど。一般個人の不動産・投資家へ物件情報が流れる前に、業者同士で売買が決まってしまう物件もあるってことか。メモ。メモ。
そうだね。不動産ビジネスってのは「情報産業」だから鮮度が命と言ってもいいかもしれない。みんな儲けたいってのは本質だから。
ってことは、そこでダメだった物件が残って、つまりネットに出てくるってこと?え?え?
そうとも言える。利回りとか条件が良い物件は、不動産ポータルサイトやレインズにすら掲載されないで成約になってしまう場合もある。だから情報が出回らない。
逆に言えば、すでに情報が出回っている物件は「残るべくして残った物件」である可能性が高いという場合もある。残念な物件だね。
まじかぁ。じゃあ。その残念な物件ってどんな特徴があるんですか?
それ。いい質問だね。
「残りやすい物件」っていくつかポイントがあるわけ。
特に地形については、将来的に物件の建替えをする場合や、更地にして土地を売却するリスクがあるから気にするね。
例えば、一棟アパートを建替える時に地形が悪いと買主が希望する貸室数や駐車場の確保ができない場合も出てくるし、計画通りに水道が引きまわせないとか、下水の工事が大変だとか、色々な問題があとから出てくるわけ。それって利回りの出口戦略を考えたときに売りにくくなるから、そういう要素はきちんと押さえておかなきゃプロとして失格だね。コレ、基本的なことだから覚えておいた方がいいよ。
【地形(じがた)とは】
土地の平面的な形状、簡単に言えば土地のかたちのことです。傾斜や起伏などの形状も含まれる。一般に正方形、均整な形をしている方が良いとされてます。地形が整形か不整形かは物件価格の大きな要素となります。
そーか。ということは、残ってるか、人気なのか。
「売りに出た時期・日にち」から類推でるのか。
「まだ売れていない理由」ってのも大事なんだな。
そうそう。だんだん分かってきたね。すごい!
えへ。ホメて伸びるタイプです😝
売り出してから直ぐだったり、半年くらいの売れていない理由が、もしも「売り出したばかりで売却価格の設定値が高くて、そのせいで利回りが低くなっている」とかだったら、指値で価格交渉する余地があると言えるかも。ケースバイケースだけど。
うわー。なんかスゴイ。惚れるわぁ。
いかん。いかん。既婚者だった。
いえ。バツイチ独身です。
B子!だから利回りが大事って第5回で教えたでしょ!
げげ!いつのまに。恐怖しか無い😱
そうそう。まず表面利回りを見てから提案するかどうかを判断する。
なぜならお客さんが投資目的なら、表面利回りが高くなければ実質的に利益が少ないから旨みがなくて提案する意味そのものがなくなってしまうからね。表面利回りとレントロールは大事かも。
【レントロールとは】
不動産の賃貸借条件を一覧表にしたもの。 部屋・賃貸スペース別に、家賃・敷金等、契約日・契約期間等の契約条件が記されている。賃借人の属性が記載されていることも多い。 その形式はそれぞれであるが賃貸不動産の調査・評価に当たって活用される重要な書類です。
ところであんた誰?
すいません。この企画の担当者です。
たまに解説・ナレーションで登場します。
あとバナー・アイコンも作ってます。
よろしくおねがいします。
利回りってお金のハナシだけどそれだけじゃないのを忘れないようにしたいよね。たとえば、地域をもっと活性化させたいとか、リノベーションで町を良くしたいとか。
地域に熱い想いを持っている不動産マンもいるから、B子さんもそういう視点を忘れないでほしい。
SDGsってカタチだけじゃないから。
はい!今日から痩せます!ダイエットします!
夜中のラーメン我慢します!
Hくん。コイツに絡まないほうがいい。
痩せる痩せる詐欺だから。
M夫さん。こんどサウナ一緒にどうですか?
新しいとこ見つけたんですよ。
行きたい!!整えたい!ビールのみたい!
M夫さんには、サウナよりキャバクラの方が似合ってます。
うん。間違いない。
おまえ。痩せろ。そして今日は餃子くさい!
つづく
先輩M夫
おっさんになってしまった33歳・中堅不動産営業マン。元パチンコ屋バイトからアジアをバックパックで放浪してバンコクで社長に「拾われた男」
新人B子
生まれつきオバサン体質のメンヘラ新人OL。主食が牛丼とネトゲー。裏垢で先輩の悪口をつぶやく「クソtweet・オブ・クイーン」
Hくん
さわやかなマスクで不動産仲介する、人たらしなエリート営業マン。挨拶は握手からはじまる。新人の頃は若侍と呼ばれていた。趣味はビジネス書の読書。サウナとビジネスの法則が好み。バツイチ独身35歳。「不動産業界のファンタジスタ」